日本人には、昔から「道具や物にも八百万の神々が宿る」という考え方があります。ここから、役目を終えた物などに対しても供養をする習慣が生まれました。物に対する供養は、一生懸命働いてくれた物に対して感謝の気持ちを込めて弔い、神さまや仏さまにお返しする儀式です。
物の中でも身近なのは人形と思われます。人形供養は元々は、「ひと形」を人間の身代わりに厄災を引き受けてくれるものとして供養した祭礼をいいました。現代では、日頃可愛がってきた人形やぬいぐるみなどの魂を鎮め、感謝して寺社に納める行事となっています。
長く一緒に過ごした人形や、可愛がっていたぬいぐるみなどには、心が宿ると言われますので、ゴミと一緒に捨ててしまうのは抵抗がある方が多いと思われます。人形供養では「御霊抜き」の法要を行ってからお焚き上げをし、人形を空に返します。
各ご家庭でこれらを行う事は大変ですし、「これでちゃんと供養できたのかなぁ・・・」と不安になるかもしれません。
最近は受付可能な寺社や、葬儀社のイベント等へ持ち込まれるのが一般的です。きちんとお経や祝詞をあげてもらい、お炊き上げなどで天に返すことができるので、気持ち的には最も安心できる処分方法かもしれません。
ちなみにクオーレ萱島でも3月9日(日)の見学会で人形供養を行いますので、近隣の方で供養をお考えの方はぜひお越し下さいませ。