「位牌とか喪中ハガキに書いてある享年と行年ってどう違うの?」
こちらもよく頂く質問ですので、お答えしていきたいと思います。

享年とは
享年の享という文字には「受ける」という意味があり、
天から授けられた生を全うした年月を指します。
位牌や墓碑に使われることの多い享年・行年ですが、
どちらを使うかについては宗派や寺院によって異なるようです。
享年は数え年で表すのが一般的です。
数え年とは生まれ落ちた瞬間に1歳とする考え方で、
満年齢+1歳で表すため満78歳で亡くなった方の場合「享年79」となります。
もともとは享年に歳は付けなかったのですが、
最近では「享年79歳」と表すケースもあります。
位牌や墓碑に享年を刻むようになったのは、
長生きは良いことという考えに基づいているようです。
満年齢+1歳で表される享年を刻むことで、それだけ長生きしたと捉えられます。
行年とは
行年は、この世に生を受けて娑婆で修業した年数を表す言葉です。
仏教では生まれ落ちてから亡くなるまでを修業期間と考えますので、
行年は満年齢で表します。
そのため、亡くなった方の満年齢が78歳だった場合は「行年78歳」とするのが一般的です。
享年は数え年で考えるため満年齢+1歳とするのが一般的ですが、
厳密には少し異なります。
数え年の計算方法
数え年では、新年を迎えた1月1日に歳を加えるのが正式な考え方です。
例えば、6月に生まれた子供は1月を迎えた時点で2歳になります。
この子供が年齢を重ねて、満78歳の11月に亡くなった場合は、
満年齢+1歳で享年79となります。
しかし、年を越した2月に亡くなった場合は、
満年齢+2歳となるので享年80となります。
実は行年も、明治時代までは1月1日に歳を加えるのが一般的でした。
江戸時代までの日本で主流だった太陰暦では、
約3年に一度のペースで閏月が設けられます。
そのため、閏月に生まれた方は誕生日がない年もあることから、
1月1日に歳を加える数え年が用いられていました。
ちなみに満年齢は生まれた日を0歳として、
毎年誕生日を迎えるたびに1歳ずつ歳を重ねる考え方です。
こちらは皆様も馴染みがあるかと思います。
胎児期間について
僧侶によっては、母親のお腹に命が宿った時点から、
年齢に含めると考える方もいます。
出生日に妊娠期間の十月十日を加えて年齢を導き出すという考え方です。
また、母胎内で人格が形成される時期を妊娠3か月ごろと考え、
亡くなった時点の年齢を導き出す僧侶もいます。
胎児期間を年齢に加えるかどうかは僧侶によって考え方が異なるため、
菩提寺の住職などに確認するとよいでしょう。
まとめ
ここまで享年と行年の違いや、数え年の計算などを中心にお伝えしてきました。
ここまでのポイントをおさらいすると以下のとおりです。
- 享年と行年は、ともに故人が生きた期間を表す
- 享年では数え年、行年では満年齢を使用するのが一般的
- 数え年は出生日を1歳、満年齢は出生日を0歳として数える
- 胎児期間を年齢に含めるかは、僧侶ごとに考えが異なる
上述したように、僧侶によって考えが異なってくる点、
また時代や地域性によっても異なる場合がありますので、
必ず菩提寺の住職、葬儀でお世話になった寺院などへ確認をしましょう。
実際クオーレがある地域の寺院様でも、行年で数え年を採用しておられる方もおられます。